会社

「格下」のライバルから学ぶ本「危機の経営」

一昔前なら海外の空港や繁華街には必ず日本の電機メーカーの大きな看板が掲げられていて、そのディスプレイを見る度に、特にそのメーカーの熱烈なファンという訳でもないのに少しだけホッとしたような気分になることが多かった。きっと、日本から遠く離れた…

コスト削減という幻想

寒くなってきたのに暖房の効きが悪い。電力事情がひっ迫しているせいで節電を要請され、エアコンの設定温度が下げられた上に稼働時間も短縮されてしまったせいだ。もともと暑がりな私には結構な話しのはずだったが、電力会社の要求に対してあまりに生真面目…

モチベーションアップという幻想

クリスマスが終わり、年末年始の休みが近づいてきた。特に予定があるわけでは無いけど、休みが間近になると心が弾む。こんな休みがあるからこそ、仕事に打ち込めるのだと思うが、世の中にはそんなモチベーションを砕いてくれる有り難い発言も存在する。その…

リストラという麻薬

リストラという言葉が普通に使われるようになったのはいつの頃からだろうか。少し前までは何か特殊な出来事のように思えたのだけど、リストラに踏み切る会社やリストラを経験した人が増えてくると、それほど特別な出来事のようにも思えず、ニュースでリスト…

人を育てるという責任

少々前の記事になるけれど、日経ビジネス2010年11月29日号にH&M(へネス・アンド・モーリッツ)の紹介が載っていた。スェーデンに拠点を置くH&Mはユニクロ同様に、商品企画から販売まで自社で行う小売企業(SPA)で、全世界での売上は1兆2000億円、フルタイム…

三者三様の立場で忘年会

久しぶりに懐かしいメンバが集まって忘年会を開催した。集まったのはこんな面々だ。 希望退職(リストラ)で会社を辞め、他の進路へ進んだ人々 自己都合を理由に年末で会社を辞め、これから転身する人々 相変わらず会社に残って働いている人々(ワタシを含む…

去りゆく技術者

会社で仕事をしていて辛く感じることの一つに、長年一緒に仕事をしてきた仲間の離職がある。個人や家庭の事情などいろいろ理由はあるようだけど、個人的に話を聞いてみると、技術者として会社の置かれている状況や自分の立場を分析して苦渋の結論を下してい…

人材育成としての研修を考える

日経ビジネス2010年8月23日号に、常石造船で知られるツネイシホールディングスの社内研修の様子が載っていた。マイケル・E・ポーターの「競争優位の戦略」を教材に、内容を要約し理論を自社に当てはめて提案を行うというものだ。その類の研修に慣れている人…

褒める文化という難しさ

ソフトウェア開発の現場に関わっていると、日々問題のオンパレードなので、その対応に追われてしまい、ややもすると喧嘩腰の口調でやり合うことが珍しくない。誰も好きで問題を作っているわけではないのだから怒ったところで何も問題は解決しないし、周囲の…

リーダーの判断力

自分たちが提供する製品・サービスの市場シェアが低いという調査結果が出た場合、客観的な事実であることには違いないので同意する人がほとんどだろう。厳密に言えば、シェアの測定方法とか対象範囲とかいろいろ有るけれど、正反対の結果が出ることなんて無…

社員を大事にしない会社

昨日は会社を辞めていく人の送別会だった。送別会にもいろいろ有るれけれど、前向きな意志を持って辞めていくのではなく、会社側の都合による人員整理なので、出て行く方も見送る方も少々気が重い。こんな経済状況の中、再就職先が容易に見つかるとも思えず…

1ヶ月分の成果

今年も1ヶ月が過ぎようとしている。時間の経過は早いものだ。いつも思うことだけど、年月の流れるスピードはますます速くなっている気がする。もちろん、これは気分的なものが大きいのだけど、何か追われるように仕事をしていると、自分のあるべき姿を見失い…

経営者のスキル

今週の日経ビジネスに興味深い記事が載っていたのでメモ。景気悪化に伴う業績の低下を人のせいにする経営者が多いけど、そのくらいの修羅場を乗り越えられずに社長と呼べるのか?という疑問を持つ人は少なくないはずだ。こんな経済状況だからこそ、優れた経…

グレーピープルに気をつけろ

物事に白黒を付けたがらない人がいる。議論をしても、自分の主張よりはまず他人の意見を聞いてからという方針だし、その主張も相手の意見によって平気で変えたりする。おまけに、自分の信念がないものだから、前回の打合せでは「○×を...する」と言っておきな…

こんなリーダーでは戦えない

下っ端の技術者から見たリーダのいろいろ。こんなリーダが居座る限り、やりたいことも出来ないし、部門の将来性も見えないし、迷惑なだけなのね。 社内調整型いわゆる社内政治や部門調整は得意。取引先とのやり取りもそつなくこなすが、自分の主義主張が無い…

成果主義がもたらす部分最適化

成果主義の弊害についてはいろいろ言われているけれど、各個人やグループでの成果を意識するあまり、会社全体としてのアウトプットが必ずしも最適化されない点も、大きな問題の一つではないかと思う。各個人やグループでは実りある成果を出すことが強く求め…

会社への忠誠心

日経ビジネスのインタビュー記事に上野千鶴子氏が出ていた。いつもの如く「男のための男の組織」である日本企業を歯切れ良く批判しているので、読んでいて痛快な気分になる。人種のるつぼである米国のIBM研究所の例を出し、外国人枠とか女性比率など「枠」や…

インクス流に復活せよ

インクスのニュースに驚く。暗黙知という職人芸に頼った現場を、ITを駆使することで形式化し生産効率を飛躍的に上げたことで有名な会社だ。従来の開発プロセスを全面的に変えることで、日本のメーカーもまだまだやれるものだと、経営の本などで取り上げられ…

働く現場のモラル崩壊

AERAに載っていた記事。派遣社員の解雇が引き金となって起こった自動車工場での混乱が載っている。 そんな空気が蔓延した工場で、解雇通知が起こしたのは、モラルの崩壊だった。 曰く、寸法を測らずに製造ラインに部品を流す、機械のダイヤルを回して寸法を…

リーダーの器

エライ人のお言葉など。 「それは私の一存では決められない」 「いろいろ調べてみないと分からない」 「じっくり検討してみる必要がある」 判断力も決断力も無く、検討するための材料も持ち合わせていないなんて、あなた本当にリーダーなの?景気の良い時に…

隣の会社の成果主義

知人が勤める会社について相談を受ける。 成果主義は導入されたものの、昇格制度はあるが降格制度は無い。役職が上がった人の既得権はガッチリ保護されている。 リストラの時、一般社員は削減対象になったけれど、管理職は一人も辞めなかった(対象にならな…