2009-11-01から1ヶ月間の記事一覧

ロールモデル不在という悲劇

その昔、とある事情で転職コンサルタントの人と話をしたことがある。自分がやってきた仕事や経歴を説明し、自分の置かれている状況も説明し、会社に対する愚痴もいろいろぶちまけた(ような気がする)。私としては仕事そのものに対する不満よりも、社内に手…

スパゲッティコードと闘う本「レガシーコード改善ガイド」

最近は派生開発とか保守開発がメインの仕事になってしまい、新規開発をやった経験が無いという若い開発者も珍しくないようだ。経験を積めないという点で気の毒なことだと思うが、それと同時に、これらの開発に対処するための確固たる方法論が無い点も由々し…

勉強しない技術者

職場の雑談で、週末に読んだ技術書の話をしたことがある。特に難しい本でもないし、気軽に読めるものだったのだけど、その時の相手の反応は「休みの日に本なんか読んで勉強しているのですか?」だった。自分では本を読むことくらいアタリマエの事であり、特…

グレーピープルに気をつけろ

物事に白黒を付けたがらない人がいる。議論をしても、自分の主張よりはまず他人の意見を聞いてからという方針だし、その主張も相手の意見によって平気で変えたりする。おまけに、自分の信念がないものだから、前回の打合せでは「○×を...する」と言っておきな…

開発プロセスと技術の相関関係

上手くソフトウェア開発が出来るチームは、開発プロセスも良好だし、技術・スキルもそれなりに高いようだ。細かく見ていけば問題が無いわけではないけれど、それらは許容範囲内に収まっているし、絶えず改善活動を行っているせいか昨年の状態より良くなって…

職人芸の世界

世間で「職人芸」と言うと、他の人には出来ない何か高い技能のことを指すと思う。例えば、伝統工芸の職人芸などがその一例だ。長年の努力で培った技術は賞賛されるし、本人も優れた人として崇められることが珍しくない。しかしながら、ソフトウェア開発の世…

それは必然性の問題

「自業自得でしょ」と一言で片付けてしまうと文句を言われそうなので、噛み砕いて説明してみた。 ソースコードが長くて複雑度が高い以上、それなりの品質しか出ない。 ややこしい処理方法を使っている以上、それなりのパフォーマンスしか出ない。 効率悪いや…

開発プロジェクトの見える化

様々な開発プロジェクトを横断的に見ていると、情報共有という面で大きく2つに分類されるようだ。 プロジェクトに自信が有るところは「情報を見せる」 プロジェクトの進捗、問題等が一目で分かるようにTrac等で公開されている。 Trac等を参照することにより…

特許庁の動かないコンピュータ 

少し前の日経コンピュータに特許庁のプロジェクトが載っていた。もちろん、プロジェクトの成功事例ではなく、失敗事例としての記事だ。133億円規模の開発が予定より2年遅れていながら、まだ稼働できないどころか設計すら出来ていないらしい。 特許庁の基幹シ…

技術志向の読書「ASCII.technologies」

最近、ASCII.technologiesの記事が面白い。昔のUNIX Magazineも悪くはなかったけれど、リニューアルしたことでコンテンツの対象範囲がぐっと広がったように思う。2009年12月号ではこんな解説記事が載っていた。 GPGPUによる並列処理 CUDAの仕組みはもちろん…

求ム、障害分析アナリスト

終了した開発プロジェクトの問題分析を行っている。「バグの源流をたどれ」の如く、なぜなぜ分析で問題の根本原因を探り、抜本対策案をまとめるのが目的だ。さすがに限られた時間内で全障害を検証するのは不可能なので、優先度の高い問題のみをピックアップ…

レビューを実施しても効果が無い

ソフトウェア開発の振り返りにて、反省点を検証してみる。 「仕様書のレビューを行いました」→しかし、後で仕様書の不備が発見された。 「ソースコードのレビューを行いました」→しかし、後でコーディングミスが発見された。 「テスト手順書のレビューを行い…