特許庁の動かないコンピュータ 

少し前の日経コンピュータ特許庁のプロジェクトが載っていた。もちろん、プロジェクトの成功事例ではなく、失敗事例としての記事だ。133億円規模の開発が予定より2年遅れていながら、まだ稼働できないどころか設計すら出来ていないらしい。

特許庁の基幹システム再構築プロジェクトがすでに2年遅れている。総額133億円の契約を結んでいるが、稼働のメドが立っていない。2006年末から始めた基本設計すら終わっていない段階だ。レガシーシステムの刷新と分割発注によって開発・運用費を削減する構想だったが、足踏みが続いている。

動かないコンピュータ 特許庁 “野心的な”システム構想が頓挫133億円投じるも稼働のメド立たず | 日経コンピュータ | 日経BP記事検索サービス

原因は、そもそも受注業者が開発対象の業務を理解していなかったことにあるらしい。特許のシステムなんて俺たちなら作れるぜぇ、とか思い込んでいたのだろうか?

ところが基本設計が始まるとすぐに問題が生じた。「東芝ソリューションの技術者が特許庁の業務をほとんど知らなかった」(プロジェクトの実情を知る関係者)。

動かないコンピュータ 特許庁 “野心的な”システム構想が頓挫133億円投じるも稼働のメド立たず | 日経コンピュータ | 日経BP記事検索サービス

作るべき対象を理解していないしドメイン知識も無いのだから、開発出来るわけがない。プロジェクトには全く関係しない門外漢として言わせてもらえば、かなり笑える開発状況だと思う。しかし、対象は特許庁のシステムであり、その開発の原資は我々の税金のはずだ。だから納税者としては、笑ってばかりはいられない。この開発プロジェクトの行く末を注意深く監視していく必要がある。