2009-10-01から1ヶ月間の記事一覧

欠陥を作らないための読書「ソフトウェアの欠陥予防」

「バグの無いソフトを作るためには、そもそもバグを発生させなければ良い」というのはid:rabbit2goの名言だけど、モグラ叩きの如くバグを潰していくだけの開発では、一向に品質は向上しない。そもそも、障害が発生するのは開発プロセスやエンジニアリングに…

丸投げ開発アレコレ

最近の開発状況はこんな感じ。 企画→経営コンサルタントに丸投げ 開発・設計→外注業者へ丸投げ 評価→検証業者へ丸投げ プロセス改善→専門コンサルタントへ丸投げ これでは「社員はいったい何をやっているのか?」と聞かれるのも当然だ。自分一人ではソフト一…

プリントアウトによる情報の見える化

長い資料をプリントしてみることがある。エコロジー推進派には目の敵にされそうだけど、全体像を把握するにはこれが一番だ。確かに、24インチディスプレイなどの大型画面では一度に表示できる領域が広いとは言え、たくさんのプリントを机の上に広げた時の情…

品質を考える読書〜「技術にも品質がある」

モノ作りの品質というと、どうしても製造現場にフォーカスしたもの(品質管理)が多いけど、この本は開発現場での品質(品質工学)を取り上げている。品質工学を毛嫌いする人は少なくなく、知名度や普及度は今ひとつのような感じがする。でも、この本に難し…

頑張れば成功するという幻想

ソフトウェア開発において、やたらと感情面に訴えるリーダーがいる。曰く、こんな感じ。 頑張れば出来るはずだ。 確実に対処していきたい。 納期を守る意識が必要だ。 注意すれば防げるはずだ。 品質確保が最優先だ。 開発グループにハッパを掛けるのは必要…

仕様書をTracのWikiに記載する

「仕様書をSubversionとTracで管理する」に続いて、今回は仕様書をTracのWikiで作成する話。Tracの登場以前に、仕様をPukiwikiで書き始めたのがそもそも発端だけど、Wikiを使うメリットとして下記が挙げられると思う。 仕様同士のリンク経験的に言って、仕様…

コーディング規約を考える前に

開発プロジェクトのコーディング規約をどうすべきか相談を受けることがある。コーディング規約なんて探せばいろいろ出回っているし、自分たちでゼロから作っても良いとは思うけど、この数年はいつも下記のように答えることにしている。 「Code Completeを読…

考えるべき改善の方向性

ソフトウェアの品質を上げるための改善策を議論すると、決まって「チェックリストを追加しましょう」「確認作業を行いましょう」「仕様書を作成しましょう」など追加作業が必要になることが多い。確かに今まで何か足りないモノが有ったから問題が発生したわ…

面倒なUMLは要らない

ソフトウェア開発のモデリングに関する書籍を読んでいたら、クラスのステレオタイプとして「バウンダリ」なるものが設定されていた。そんなステレオタイプが有ったのかと思いつつ、ネットで検索してみたら下記の情報を見つけた。 ・バウンダリ(boundary):シ…

ルールを変えるのが仕事

ソフトウェア開発者と話をしていると首をかしげることが少なくない。曰く、 「これが社内の決まりだから、こうやるしかない」 「効率の悪い方法だが、グループの規則だから仕方ない」 「他に上手い方法はあるけれど、ガイドラインに従うと時間がかかってしま…

現状維持は後退に等しい

ソフトウェア品質を巡る議論にて、こんなやり取りがあった。 私:「やり方を改善しないのだから、品質が向上しないのは当たり前の結果です」 相手:「今までのやり方を守ったのだから、悪くならないで済んだと言って欲しい」 もちろん、絶対的な答えというも…