技術士試験体験記〜参考書編

建設部門ならいろいろ出ている技術士第二次試験の参考書も、情報工学部門が対象のものはかなり少ない。人気のない部門ゆえこれは仕方ないにしても、部門を離れた一般的な受験対策という意味で、論文の書き方や構成、適切な題材の選択方法はどのようにすべきか疑問は尽きない。いろいろな書籍を買ってみたが、これらの疑問に対する的確なアドバイスが載っているものはそれほど多くなかった。

ここでは、その中で個人的に特に役立ったと思う書籍を紹介する。特に情報工学に特化した内容が載っているわけではないけれど、どのような部門を受けるにせよ、技術士第二次試験の対策本としてお勧め出来る。

まずはセミナー編(1)で紹介した川崎氏の本。5000円という価格の割に紙面構成は少々見にくいが、内容はそれを補って余りあるほどだ。自分の経験をどのような形で論文に表したのか、論文の構成はどのようにすべきか、論文の書き方で注意すべき点は何か等々について非常に細かく記載されており、この本を1冊読めば何をすべきか充分に理解できるのではないかと感じた。論文の実例やその改良例、受講者とのQ&Aも豊富に載っており、初めて受験する人が抱くような疑問にもアドバイスが出ている。長年にわたる技術士試験指導の経験がフルに盛り込まれた内容で、充実した内容は読み応え充分。読んで損しない本だと思う。

次に、こちらも技術士指導の講師を務める山口工氏の本。川崎氏の本に比べるとかなりコンパクトにまとまっているが、どのような受験勉強をしたのか、受験者が陥りやすい罠は何なのか、面接ではどのような回答をすべきか実践的な内容が載っている。こちらも豊富な受験指導の経験が生かされた内容なので、受験者の例や論文の記述例も数多く記載されており、著者自身の受験体験記と合わせて大変参考になる。「受験者の多くは、10年以上のベテランであり、「専門論文など書けて当然」となめてかかっている人が多いことが、返り討ちにあっている最大原因です」という指摘に耳が痛い人は多いのではないだろうか。

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