チケットキーパーという存在

TracRedmineを使って障害管理を行っていると、チケットが乱発されて収拾が付かなくなることがある。テスト担当者からの報告は結構だけど、あまりにたくさんのチケットが誰のチェックも受けずに存在しているのは問題だ。そこで、チケット全体に目を光らせて交通整理をする人が必要になる。主な作業は下記の通り。

  • チケットの分割
    障害の内容が大きいとか、実は複数の問題が絡んでいた場合、複数のチケットを分割して管理しやすくする必要がある。もちろん、トレーサビリティ確保のため、相互のチケットにリンクを記載することは必須だ。
  • チケットの統合
    上記とは逆に同じ内容のチケットが複数登録されたり、原因を調べたら実は同じだったといういう場合、一つのチケットのみを残して他はクローズする必要がある。これも、上記同様にチケットの相互リンクが必須だ。
  • チケット対応の進捗確認
    障害の対処方法が理に適ったものであればよいけれど、たまに見当違いの作業をやっていたり、必要なことを忘れていたりする。各チケットへの作業が適切か確認する必要がある。
  • 放置されているチケットをフォロー
    一定期間更新されていないチケットは担当者が忘れていたり、チケットがプロジェクト関係者以外にアサインされている(!)可能性がある。宙ぶらりんのチケットが発生しないように注意しておかなければならない。
  • クローズしたチケットに情報を追加
    障害管理には直接関係しないけど、後で振り返りを行った時に出てきたコメントや、メトリクス集計時に出てきた情報などを追記しておくと、プロジェクト関係者以外の人にも参考になるし、ずっと後になって役に立つことが多い。

基本的に誰がやっても良い作業だけど、プロジェクト全般を見渡せるリーダーに近い立場の人が作業の進捗確認を兼ねて毎日チェックするのが良いだろう。障害管理だけではなく、チケット駆動開発のようにチケットで作業を管理する場合は必ず必要になる作業だ。逆に言うと、チケット全体を見ている人がいないプロジェクトは少々危いと思う。