更新されない仕様書

ソフトウェア不具合の発生状況を調査したところ、特定の機能に多くの障害が発生していることが分かった。該当する仕様書をパラパラとめくってみて、なるほどこの記載では問題が発生するよね、と調査メンバーで納得。完璧なる記載の仕様書が存在するとは思わないけれど、多くの人が読んで「意味不明」「理解できない」「曖昧すぎる」とコメントするのだから、やっぱり記載方法や内容に問題がある資料なのだろう。

開発チームへフィードバックをかけるため指摘内容をまとめ始めたものの、よく見てみると仕様書を改訂した形跡が無い。たくさんのバグ修正のフィードバックはどこへ消えてしまったのだろう?もう終了したプロジェクトなのだが?素晴らしい出来の仕様書ならともかく、多数のバグを生み出す元凶の一つであったのだから、資料も修正されるべきではないだろうか?

そこで、改訂されていない理由を推測。

  • 仕様書の存在が忘れ去られていた。
  • 我々が見たのは偽の仕様書だった。
  • 改訂する価値の無い仕様書と判断されていた。
  • 仕様書は長い旅に出て行方不明だった。
  • バグ修正より仕様書の修正量の方が大きいので頓挫した。
  • コードを書いた開発者は仕様書を読んでいなかった。
  • 開発者にとっては実は完璧な仕様書だった。
  • ソースコードの修正で開発チームは力尽きた。
  • 仕様担当の開発者は逃亡した。
  • 修正箇所があまりに多く改訂が終わらなかった。

明日、担当者に聞いてみることに決定。忘れることはありませんのでご心配なく。