技術士試験体験記〜まとめ編

長々と書いてきた技術士第二次試験(情報工学)の体験記も今回が最終回。技術士に至る道筋は人それぞれだと思うけど、一つの事例として読んでもらえれば嬉しいと思う。

資格は、よく「足の裏の米粒」と言われる。取っていないと気になるけれど、だからと言って資格を取ったからと言って食べていける訳でもない。技術士情報工学)なんて食べていけない資格の代表格ではないだろうか。

資格に対する思いは人それぞれだ。試験に合格しなくても仕事が出来ることに変わりはないし、資格なんて役に立たないですと言い切ってしまうのも一つの生き方だろう。私の場合、仕事上のメリットも金銭的なリターンも無いけれど、技術士資格を得ることで自分の実力を認識し、会社という枠を離れたポジションを確認できたのは良かった点だと思っている。

変な話だけど、司法試験など他の試験は勉強すれば(時間はかかるかも知れないが)合格できる。でも技術士試験は「業務経験が必須」なので、いくら勉強しても経験が伴わないと受験資格すら無い。自分の貴重な経験を無に帰すのは惜しいことだ。実務の経験を持つ人こそが目指して欲しい資格だと思っている。

最後に、この一連のエントリを読んでこんな奴が技術士?と思った方。合格は近いでしょう。頑張って下さい。

技術士をITエンジニアの「最高の到達点」として評価する声は根強い。その理由の1つは,試験制度が実務経験を重視していることにある。技術士を取得するには最低でも4年以上の実務経験が必要。それだけに,取得者の「経験に裏打ちされた技術力」に対する信頼は厚い。
 加えて,試験の難度が高いことも技術士の評価を押し上げている。実際,試験開始からこれまでの第2次試験の合格率は17.9%に過ぎない。取得者は,数時間に及ぶ難しい筆記試験をくぐり抜けた“つわもの”として一目置かれる。

IT資格の価値--技術士(情報工学部門)〜30年以上の歴史を持つITエンジニアの“ステータス”