軽量データベースならH2がお勧め
世の中でデータベースというと、大きなサイトで膨大な量のデータを管理するものと思われがちだけど、実は「そんな仰々しいものでなくて良いから、手っ取り早く簡単にデータベースを使いたい」というニーズも意外に多い。そんなデータベースとしてお勧めなのがJavaで書かれたH2だ。
お勧めの理由は下記の通り。
- 導入が簡単
1.2MB程度のjarファイル(最新版であるver.1.3.154の場合)を叩くだけで、あっという間に起動する。他のデータベースに比べて、導入に必要な手間が圧倒的に小さい。
% java -jar h2-1.3.154.jar
- ウェブ画面が標準装備
上記のコマンドを叩くと、下記のようなウェブページにアクセス出来るので、SQLを入力してテーブルやデータの編集が可能になる。特に開発時には有り難い機能だ。
- ODBCドライバを利用可能
PostgreSQLのODBCドライバを利用可能なので、Java以外に例えば.NET/C#からでも利用可能だ。
http://www.h2database.com/html/features.html
- The PostgreSQL ODBC driver can be used.
-
- 補足:DerbyにもODBCドライバは有るのだけど、手元の環境で試した限りでは日本語の文字列データを正しく扱えなかった。H2ではもちろん日本語も問題ない。
- 組み込み・オンメモリでも利用可
通常動作のサーバ型データベースだけではなく、SQLiteのような組み込み型データベースや、永続化無しのオンメモリ型データベースとしての利用も可能。 - かなり速い
データ量や使い方にもよるとは思うけど、そんなに遅くないし、どちらかと言えば速い方だと思う。少なくともHSQLDBやDerbyよりはずっと速かった。下記にベンチマーク結果が載っている。
MySQLやPostgreSQLといった定番データベースも悪くないけれど、利用目的や用途によってはこんな小さなデータベースでも十分というケースが少なくない。一度試してみる価値があるデータベースだと思う。
RDBMSにはかつて、コストが高い、複雑で扱いづらい、気軽には導入できない、というイメージがありました。しかし、今はまったく事情が変わっています。RDBMSは今や身近な存在です。
http://d.hatena.ne.jp/asakichy/20110414/1302734846
H2はJavaで開発されたSQLデータベースエンジン。組み込みからサーバ、クラスタまで対応し、さらに動作速度がきわめて高速という特徴がある。
http://journal.mycom.co.jp/articles/2006/10/12/h2/001.html