GAEを学ぶ本「Google App Engine for Javaクラウドプログラミング」

2年ほど前にGoogle Developer Day 2008に参加して以来、Google App Engine (GAE)に興味を持ちアプリケーションを作っていろいろ試している。その時のGAEは開発言語としてPythonしかサポートしていなかったので、GAEと同時にPythonを学ぶところから始めたのだけど、バージョンアップを繰り返しつつ機能を増やすGAEに追従し、基本的なところはほぼ理解するようになった。

PythonとGAE SDKによる開発は(少々トラブルもあるけど)なかなか快適で、しかも自分でサーバやデータベース等の設定、メンテナンスを行うことなく、全ての保守管理をお任せで利用出来る凄いサービスだと思う。これぞクラウドの持つ威力と思わざるを得ない。2年前にDataStoreへ放り込んだデータは、自分では一度もバックアップを取ることもなく依然として存続しており、これは従来型のサーバとは異なる次元の機能性を持っていると思う。

GAEには昨年(2009年)からJavaのサポートが始まったので、Pythonに加えてJavaの方も試している。Pythonでは手持ちの資産はゼロに近いけれど、JavaならGAEで再利用出来る資産があるかも知れない。そんな下心を抱きつつ資料を読み始めたところ、基本的にPythonで用意されているAPIと同等の機能がJavaにも用意されており、容易に類推が効くので学習量が少なく済む点は有難かった。

そんなGAEを初めて学ぶにはどの本が良いかと知人に聞かれたので「すっきりわかるGoogle App Engine for Javaクラウドプログラミング」を推薦した。自分はGAE初期の頃からSDK付属のAPIドキュメントを読みつつ習得したのだけど、SDKのバージョンアップを繰り返した今となっては、提供される機能も増えておりその資料を読み解くのも大変だ。

この本では、GAEが提供する機能について、一通りの概要とそのサンプルが簡潔に説明されており、入門書としては最適だと思う。どの分野にも「難しいことを分かりやすく噛み砕いて説明出来る達人」がいるものだけど、この著者の方(id:hidemon)は間違いなくその一人に当てはまるだろう。詳細な仕様はSDK付属のAPIドキュメントを参照するものとして、GAEを使えば何が実現出来るのか(出来ないのか)この本を読めば分かるはずだ。お勧めです。

すっきりわかるGoogle App Engine for Javaクラウドプログラミング

すっきりわかるGoogle App Engine for Javaクラウドプログラミング



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