パスワード管理は現代人の必須スキルだ
ある小さな会員サイトの運用を手伝っているのだけど、その中で最も多い問い合わせは「ログイン用パスワードを忘れた」というものだ。世間的な平均値を知らないので多いのか少ないのか判断出来ないけれど、自分のパスワードを忘れる人は世の中でこんなに多いのかと驚く程だ。
そんなことを言われても、普通の人にはIDやパスワードの管理はなかなか出来ないものだよ、という声が聞こえてきそうだが、ここはIT系の専門家ばかりが集まっているところなので、そんなレベルでは無いはずなのだ。それとも、技術者は自分では使いこなせないものを他人に売って商売をしているのだろうか。
良くある処理の流れはこんな感じ。
- サイトにはパスワードを忘れた場合の対処方法が記載されている。
→誰もそんなものは読まずにいきなり管理者に問い合わせのメールを送り付けてくる。 - サイトには管理者のメールアドレスが記載されている。
→誰もそんなものは読まずに適当な人に問いかけを行い、そのメールが管理者へ転送されてくる。 - ユーザ側でどうしても対処出来ない場合、管理者側でパスワードをリセットしてユーザへ連絡している。
→ログイン出来ました等お礼の返事を送ってくる人は少数。こちらはボランティアベースで対応しているのだから、一言くらい連絡が有っても良いと思うけど。
今の時代、1人が複数のパスワードを持つことは全然不思議ではないし、保管が大変なのは分かるけれど、技術者が自分の個人情報すら管理出来なくて大丈夫なのだろうか?こんなパスワードを忘れる人が、IT戦略云々の話をしているのだから可笑しくなってしまう。これからの時代のIT戦略にパスワード管理は不要なのだろうか?パスワード忘れの対応を行う度に、これは何かタチの悪いジョークのような気がしている。