議論で必要なこと

組織として仕事を進めていく上で全員の方向性を合わせていくことは不可欠なので、様々な意見を持ち寄り、議論を重ね、検討を行い、妥協点を探って、最終方針を打ち出すことが必要だ。どれだけ深い議論を行い、確固たる結論をまとめ上げるかという点は、議論の結果を実行に移す中でかなり重要な要素だったりする。

怖いのは、議論の中で異端の主張を排除してしまうことだろう。主流派の意見が善であり、それに異を唱える主張が悪と見なすのは、議論の方向性として少々危険だと思う。ヒートアップした議論において、沈着冷静な指摘を出来る人は、実はかなり貴重な存在だ。誰も気がつかなかった点、見逃していた項目、議論の矛盾を指摘できるのは優れた資質が有ればこそだし、一人で主張する勇気は賞賛に値すると思う。議論の結果は別として、アクセルを踏み続けるような議論において、ブレーキを踏み込む役割の人が必要だろう。

終結論が出た後で文句を言うのは御法度だけど、議論の最中では幅広い意見を募って検討すべきだ。「真っ当な指摘をすると疎まれる」からといって挫けてはいけない。議論の目的は相手を打ち負かすことではなく、より良い結論に至ることなのだから。