寒い日の読書〜Web 2.0ストラテジー
バズワードとしての旬は過ぎたのかも知れないけれど、遅ればせながらWeb 2.0の勉強用として「Web 2.0ストラテジー」を読む。FlickrやFacebookのようなWeb 2.0の代表例として従来のWeb 1.0型ビジネスモデルとの比較を行い、Flickrの画像タグを例にユーザ自身が付加価値を生み出す効果が紹介されている。なるなど、2.0の新規性はこの辺に有るのかと今さらながらに理解したり、Facebookのビジネスがどのような変遷を辿ってきたのか知ることが出来て興味深い。
技術的な話は出てこないで読み物として気軽に読めるけれど、Web 2.0の特質を強調するあまり、やや強引な議論をしているようにも感じた。初期投資は必要であるにせよ確実に継続的利益を生み出すWeb 1.0型ビジネスと、株式公開か企業売却を目的としたWeb 2.0ビジネスを同列に論じるのはいかがなものか。必ずしも同じモノサシ上で比較出来ないように思うし、中長期的な視点で展開するビジネスモデルと、短期的な視点で展開するベンチャー型ビジネスモデルでは、そもそも目指すべき方向も道筋も違うはずだ。iPodのように従来型ビジネスと新しい形態のビジネスとの融合により展開されるモデルなら、それは1.0+2.0→1.5型ビジネスであるような気もする。
Web 2.0ストラテジー ―ウェブがビジネスにもたらす意味
- 作者: Amy Shuen,上原裕美子
- 出版社/メーカー: オライリージャパン
- 発売日: 2008/11/21
- メディア: 単行本
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