転職の誘惑

ヘッドハンティングという程のものではないけれど、知人より転職の誘いが来た。新しいプロジェクトを立ち上げるので手伝って欲しいとのこと。知人なので変な話ではないはずだけど、この手の話に騙されて「こんなはずじゃなかった」と泣く人を何人も見てきたので、少し警戒つつ話を聞いてみる。

仕事の内容自体は悪くなさそうだが、本当に市場性が有るのかどうかという判断までは出来ない。知らない分野に対する判断というのはいつも難しいものだ。そんなに市場性があるのなら、既に他の会社が参入しているような気もするし、これから強力な競合となる可能性もある。また、下手に狭い分野に入り込んでしまうと潰しの効かない技術ばかりをやる事になったりするので、かえって自分のキャリアとしてはマイナスだったりする。いろいろ幅広く経験できるという担保は確保しておきたい。

現状の仕事に不満があるとか、職場の人間関係で気疲れしているとか、何か問題があるのならこの手の話に飛びつくのだろうけど、あいにく今はそんな状態ではない。昨日の話(id:rabbit2go:20080802)にも書いたように、今はそれなりの自由度を確保して仕事が出来るポジションなので、これを全て放棄しまうのは惜しい。現状の役得を投げ捨てて良いくらい魅力的なリターンが有るかと言うと、そうでも無いような気がする。言ってみればお腹一杯な状態なので、目の前のニンジンに食指が動かないという状態ですね。誘ってもらうのは嬉しいが、今回はパスだな。

しかし、全く知らない人だったら断るのも簡単だけど、知人から声を掛けられたのに断るのは少々気疲れする。