生き方の戦略を考える時

新年度の始まりを目前にして、積極期な生き方を続けている知人と話し込む。世間的な尺度で見れば充分成功者に位置するはずだが、その裏では緻密に様々な計算をして動いてきたらしい。その一例を紹介。

  • 英語は出来るけど会社は日系
    英語が堪能なら外資系に入るべきと思うのは短絡的な発想。そんな競争の激しい所で働き続けるのは大変。むしろ周りに英語が出来る人がいないコテコテの日本の会社だと、仕事で英語が必要になる度に常にお呼びがかかり、海外出張も好きなだけ行ける。
  • ITはバリバリだけど所属は非IT系
    デキル人たちの中で激しい競争に巻き込まれるのは、始めのうちは良いかもしれないけど、何年も続けるのは大変なこと。むしろ、半歩くらい遅れた組織の方が自分の立ち位置を余裕を持って確保できるし、あいつに聞けばなんでも分かるという必要不可欠な存在になれば、決してメインストリームから外されたりしない。
  • 技術はピカイチだけど業務は管理系
    自分一人が動いても成果は一人前しか出ないけど、仕事のやり方を教えて何人もの戦力を持てば、自分が生み出すアウトプットは何倍にも増える。重要ではない力作業にいつまでもこだわるのは勿体ないこと。確実なアウトプットを生み出しておけば、自分はその次のステップを考えるという名目で、好きな事は何でも出来る。

話を聞きつつ、物事を自分の頭で考えている人は、やっぱり何処か違うものだと感心してしまった。真似できない点が多いけど、隣の人と同じ事をやっていてはダメ、ブルー・オーシャンの中に自分だけの場所を見つけるべき、というメッセージが痛いほど伝わってきた。今の時代、この位にしたたかな生き方が必要なのかも知れない。