そこに活躍のチャンス有り

整った環境で仕事をしたいものだが、現実はそんなに甘くない。他なら当然用意されているはずの様々な設備、決まりごと、インフラ、リソースが無くて不便を強いられたり、自分の苦手とするものを相手に仕事をしなければならないこともある。自分の期待するレベルはそれほど高くないはずなのに、それすら無いというのは少々辛いものがあるかも知れない。ニュースや雑誌に載っていた羨ましい職場環境と、自らが置かれている環境とを比較して、そのあまりのギャップに嘆いた経験を持つ人は少なくないと思う。

そんな見劣りする環境でも日々の仕事は続けなければならない。だからこそ、逆境をチャンスと見なして自分の理想とする方向へ持っていく、前向きな考え方が必要ではないかと思う。例えば、下記のような不平、不満を聞くことは珍しくないし、確かにその通りで否定するつもりは無いのだけど、逆に考えればそれだけプラスの方向に持っていける余地が残されている証拠なのだから、活躍する場は充分にあるのではないかと思う。

  • 開発体制が混乱としている
    自分が欲しいと願っていた開発体制を整えるチャンス
  • 開発プロセスが定まっていない
    既存のしがらみに囚われることなく、理想的なプロセスを持ち込むチャンス
  • まともな開発ツールが使われていない
    レガシーなツールに足を引っ張られることなく最先端のツールを導入するチャンス
  • 英語が苦手なのに英文資料を読まなければならない
    仕事をしながら同時に英語力を磨く絶好のチャンス
  • 役に立つ人材がいない
    自分が欲しいと人材を育てて揃えるチャンス

たどたどしい英語を使って毎日海外と電話している知人は「無料の英会話レッスンを受けられるので有り難い」と豪語していたが、この位の図々しさを持ち合わせていると人生で損することが少ないのではないかと思ってしまう。何事もプラスに転化して考えられるポジティブな力を持っていると、変化の激しい世の中でも生き残っていけそうな気がする。少なくともネガティブに凝り固まっている人よりは、ずっと成果を残せているようだ。

文句を言うのは簡単だし、酒の席で愚痴をこぼすのも悪くはないと思う。でも、そんな事を延々と繰り返しても個人の成長には全く繋がらないし、組織の発展に持っていくことも出来ない。より良い環境に持っていくには、物事を前向きに捉えて行動に移していく積極的な個人の存在が不可欠ではないかと思っている。