いつか役立つ文章術(?)

ソースコードは書くよりも後で読む方がずっと多いらしいけど、普通の文章も同じように読み返す回数、または読む人の数の方が多いのではないかと思う。仕様書やメールの文章を書く際には「分かりやすく」「簡潔に」「漏れ無く」書くことが求められていて、それは確かに文章術としては当然のこととは言え、情報爆発の現代ではもう少し別の要素も求められるのではないかと思う。

例えば、検索がその一例だ。沢山のメールが溜まってしまった個人のメールボックスから、目的の情報を探しだせずにイライラした経験を持つ人は多いと思う(もちろんワタシもその一人)。キーワードで検索してもヒット件数が多すぎるか、あるいは逆に全くヒットしないのいずれかなので、目的のメールはなかなか見つからない。MacのSpotlightやGoogleデスクトップ(開発中止になってしまったけど)のようなツールを使うと、パソコン上から一網打尽に検索してくれて便利とはいえ、決定的に素晴らしい仕組みとも思えない気がする。

そこで、最近では発想を変えて「いずれ検索することを予め見越して文章を作る」必要があるのではないかと思っている。例えば、こんな点に留意するのは対策の一つではないだろうか。

  • 日付を明示しておく。(年号の形式やフォーマットも統一しておくとさらに良い)
  • 使用する語句を統一しておく。(特に仕様書では役立つ)
  • 固有名詞を入れておく。(一般的な言葉では何でもヒットしてしまうので、検索対象を絞るための措置)
  • タグを記載しておく。(特にwikiでは有効)
  • 情報の保存場所を特定の場所に集約しておく。(検索対象が限定される)

こんな方法を取り入れて一体どのくらいの効果があるのか?と聞かれても困るのだけど、工夫を続けていれば、いずれ役立つのではないかと期待を込めつつ思っている。

なお、自分で書く文章についてはアレコレ工夫できるものの、外から届くメールは他人が書いたものだから何の対処も出来ない。そんな状況を何とかしたくて、試しにタグを追記してから自分宛に送って管理してみた事があるけど、メールというのは差出人が極めて重要な要素なので、結局何の役にも立たなかった。昔、Gmailを使い始めた時には、その機能や操作性に大いに感動したものだけど、これを越える次世代のメールクライアントはこの辺りの問題に賢く対処できる仕組みを備えているのではないかと密かに期待していたりする。



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