景気回復という幻想

景気はよくならない」というエントリを書いてからもう3年になろうとしている。この3年で日本という国は混迷を一層深めているように思う。解決すべき問題は山積みの状態だと言うのに、毎年のように国のトップが変わるというお粗末な政治では何も変わらないし、変えることも出来ないだろう。

昨日と同じ事を続けていればいずれ何とかなるという期待は、大いなる幻想だと思う。失われた10年(もう20年か)を経過して、景気回復という言葉(願望?)を何度も聞いたけれど、考え方もやり方も何も自分では変えていないのに、何も良くならないと嘆くのは当然の結果ではないかと思う。時代の流れや世界のルールは変わってしまったのだ。その前提に立って、物ごとをゼロベースで変えていく力が何よりも大切だろう。

既得権益にしがみつくのは生き残るための施策の一つかも知れないけれど、それは茹でガエルの屁理屈ではないかと感じることもある。他国の通貨危機が、もし自分の国に起こったらどうなるのか?何が起こるのか?社会はどう変わるのか?と言った仮説思考が必要ではないだろうか。日本という国は来年以降ますます没落していくのではないかと感じている。

2012年、日本は落ちるところまで落ちる――。俺は本気でそう思うね。年後半から景気回復なんてこともない。だって、2012年に日本に確実に立ちはだかるであろういろんな問題に、誰も頭を使って対処してないんだもの。

岡野 雅行 岡野工業代表社員(78歳):日経ビジネス電子版

日本には耐えるだけの力はある、なにが課題かもかなり見えてきています。しかし、ひとつだけ不足しているものも感じました。それは変わる勇気です。あるいは変える勇気です。

大西 宏のマーケティング・エッセンス : 変わる勇気、変える勇気



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