Amazon S3をバックアップストレージに使う

パソコンのデータの消失には気を使っているので、複数のバックアップ策を講じている。

  • MacにはTime Machine
  • 複数のパソコン間でのバックアップ共有にはDropbox
  • 遠隔地のサーバのバックアップはrsync

しかしながら、東日本大震災の被害状況を見ていると「家の中にあるパソコンやストレージ機器が全滅」という事態もあり得るので、いくら複数の機器にデータを分散させていても効果が無いようだ。抜本的には、物理的に離れた場所にデータを保存しておく方が望ましいわけだ。

そんな訳で、バックアップ対策としてAmazon S3を本格的に使い始めた。転送ツールとしては、rsync同様な形で使えるs3syncを使い、cronで定期的にアップロードするように設定した。

「S3Sync」は、rsyncのような使い方で、ローカルディスクの特定部分と「Amazon S3」のストレージ間を同期(ミラーリング)できるようにするツールです。

クラウドとサーバーを同期できる便利ツール「S3Sync」 ~Amazon EC2/S3環境構築のすべて~ (1/2):CodeZine(コードジン)

手順は上記のサイトに載っている通りで、MacOS XLinuxでの導入は容易であり問題なく利用できている。s3syncはrsync同様に同期処理を行うので、バックアップ元のファイルを削除しておけばAmazon S3上のファイルも削除される。だから、無限にストレージ容量を使うわけでもなく、安心して使える。(もちろん、目的によってはずっと溜め込むのも有りだろう)

また、iPhoneAWSのソフト(SDK付属のサンプルでOK)を入れておくと、本当にバックアップされているのかバケットのリストを確認することも可能だ。*1

Amazon S3も完璧なサービスではないし、もしかすると何か問題が起こりえるかも知れないけれど、そんな事を言っていたら何時まで経っても対策を打てないので、現時点での最善策として使っている。何と言っても、ストレージ料金は"$0.150 per GB - first 1 TB / month of storage used"という安さなのだ*2。毎日数百MBのデータをアップロードしても1ヶ月分の請求額は大したことないし、個人レベルでも充分に経済的な価格だ。この程度のコストで安心を買えるのなら安いものだと思っている。



関連

*1:但し、毎回このように確認するのは手間なので、もう少し改善したいと思っている。

*2:料金は2011/6/28現在。他に転送量等に応じた課金が発生する。 http://aws.amazon.com/jp/s3/#pricing