再発見されるMacというプラットフォーム

iPhoneiPadの影響なのか、最近知人がMacを買うケースが多く、その使い方について問い合わせを受けることが多い。Macは全く初めてという人や、昔のMacOS 9の頃に少し触った程度という人も少なからずいて、時代を感じてしまう。市場シェアは確かに低いけれど、雑誌の特集記事に取り上げられたり、周囲でMacを使う人の数を見ると、そんな数字以上に利用されているのではないだろうか。会社で支給されたパソコンを自慢する人はあまりいないけど、個人が買うパソコンなら他の人に自慢したくなってしまうので余計に目立つのかも知れない。

Software Design (ソフトウェア デザイン) 2011年 07月号 [雑誌]

Software Design (ソフトウェア デザイン) 2011年 07月号 [雑誌]

考えてみれば、個人のパソコンとしてMacを使い始めてからもう15年以上になる。1990年代に漢字TalkやCopland(昔のMacOS開発コードネーム)の話題で盛り上がっていた頃や、2000年頃にMacOSXのパブリックベータ版を買い求めた頃のユーザの熱気も熱いものがあったけれど、昨今のMacの盛り上がりも昔と変わらないものが有るようだ。昔も今もMacは不思議なプラットフォームだと思う。

2000年10月17日―アップルは本日、パーソナルコンピュータ上で最も優れた日本語環境を実現する、同社の次世代オペレーティングシステムのプレビューバージョン「Mac OS X Public Beta(マックオーエステンパブリックベータ)」を10月21日(土)より配布することを発表しました。

http://www.apple.com/jp/news/2000/oct/17macosx.html

さて、そんなMacOSXに関して良く聞かれる質問の一つに「デフラグはどうやるのか?」というものがある。Windows 7の時代になっても相変わらずデフラグを欠かせないWindowsとは異なり、MacOSXの場合は、断片化を防ぐための仕組みがOS側に備わっているのでデフラグは不要だ。厳密に言えば、断片化は発生しているので気になるのならデフラグをかけても良いのだけど、実質的な効果は期待出来ない。

もちろん、昔のMacデフラグが必要だったのだけど、OSの進化によってその必要性が無くなってしまった。OSの機能というとどうしてもUI絡みの派手なものが注目されがちだけど、デフラグのような地味な機能改善も実はユーザビリティの向上に大きく役立っているはずだ。いつの日かWindowsでもMacOSX同様にデフラグが不要となる日が来るのだろうか。

Appleは大々的にアナウンスしていない (Appleは見た目が派手な新機能しかアピールしない傾向がある) が、以前に比べ断片化の発生を大幅に抑制することに成功している。その1つが、OS X 10.2 (Jaguar) で実装された「Delayed allocation」。
(中略)
もう1つが、OS X 10.3 (Panther) に追加された「Hot-File-Adaptive-Clustering」

http://journal.mycom.co.jp/column/osx/277/index.html

デフラグ実行前後の変化だが、実行前の断片化率がファイルは0.1% / 0.1%、データフォークが0.1% / 0.2%、リソースフォークが0.7% / 1.4%だったところが、実行後にはすべて0.0%となった。この結果からすると、デフラグ不要論は概ね正しく、おそらくはパフォーマンスに大きく影響しない0.1%程度の断片化率を気にするかどうか、ということになる

http://journal.mycom.co.jp/column/osx/278/index.html



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