チケット駆動開発で現場の問題を顕在化させる

開発チームとしてやるべき事は、大きなものから小さなものまで全てTracのチケットに放り込んで作業を進めている。目的は下記の通り。

  1. 作業量の顕在化
    チケットの更新状況を見れば、チームとしてどんな作業を進めており、どのくらいの分量が残っているのか一目瞭然だ。
  2. 作業遅延の顕在化
    各チケットには期日があるし、タイムラインにはチケットの更新状況が出てくるので、作業が予定通りに進んでいるのか、遅れているのか直ぐに分かる。
  3. 作業漏れの顕在化
    やるべき事は全てチケットに入っているはずだが、ふとした会話の中で、これ以外に問題が見つかることが珍しくない。このような誰にも気付かれずに存在していた問題こそが対処を要するものだ。

チケットに記載するということは「やるべき事を明確に定義する」という事に他ならない。「仕事をする」ということは実際のところ曖昧模糊としていて「やるべき事を忘れていた」とか「誰かの作業がいつの間にか遅れていた」という事態が珍しくないが、そんな時でもこのようなツールを使えば管理が容易に可能となる。

誰が何をやっているのか分からない、どんな作業が残っているのかちっとも見えない、と愚痴をこぼす(?)チームリーダがいるけれど、その割に「各自の進捗メールで確認している」等のあまり効率的ではない方法を使っているケースを良く見かける。簡単なツールの導入で済むのなら、そちらの方がはるかに便利だし効率的だ。Trac導入を渋る人に限って、その便利さを知らず、Tracの問題点を取り上げて批判するのは勿体無いことだと思う。



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