MacBook Air(Late 2010)の分解記事を読む
MacBook Air (Late 2010)を使って初めて気がついたことだけど、ハードディスクの処理はパソコンの性能を左右する大きな要因だったようだ。SSD搭載のAirを使い始めると、ハードディスクの処理待ち時間というものが大きく減少し極めて快適に使えることが分かる。ハードディスクとはこんなにも遅いデバイスだったのかと改めて認識させられた人は少なくないはずだ。
購入前は1.86GHzというややプアな性能のCPUをかなり懸念していたのだけど、実際に使ってみるとそんな心配は全く杞憂だった。こんなCPUでも高速なSSDを組み合わせることで、システム全体の操作感は大きく改善するものなのだ。特に特殊なチップを使っているわけではないのに、こんな高速なパソコンが安価に利用出来るのは面白いと思う。
そんなマシンの内部を覗く分解記事が、日経エレクトロニクス2010年12月13日号に載っていた。今回のマシンの特徴はこんなところらしい。
- 初代機に搭載されていたバックライトキーボードなど余分な機能を廃止
- 価格低下が著しいNANDフラッシュメモリを大量発注でさらに安価に使用
- モジュール型SSDの採用によりSSDに最適化した設計
iPhoneやiPadも同じだけど、最近のApple製品は特に最先端の半導体やデバイスを使っているわけではなく、むしろ価格が落ち着いた汎用品を大量に利用することで、調達コストをさらに削減する傾向がある。日本のメーカーが他社製品との差別化を図るために最新技術を使うのとは方向性がやや異なり、独自のコンセプトを実現すべく「省けるところは徹底的に省き、デザインを重視するところは徹底的に」というスタンスが興味深い。この辺の考え方に、新しい時代のモノづくりのヒントが潜んでいるような気がしている。
2008年1月の初代機投入から,実に2年9カ月。Apple社が超薄型ノート・パソコン「MacBook Air」の新型機を発表した。薄型化に磨きをかけるとともに,従来機に比べて大幅に低価格化した。進化を支えた工夫はいったい何なのか。分解を通して探った。
新型MacBook Airを分解,薄くて安価な秘密を探る | 日経 xTECH(クロステック)
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