成功のコツは素早い失敗にあり

よく「失敗は成功のもと」と言うけれど、この変化の激しい時代においてのんびり失敗しているようでは、成功のもとどころか致命傷になりかねないのではないだろうか?素早く失敗した方が、早く次のやり方にチャレンジ出来るし、失敗の経験をたくさん積んでいくと何をどのように避けるべきか徐々に分かってくるので、成功する確率が徐々に高まっていくような気もする。

例えば、ソフトウェア開発の分野では、ウオーターフォールから始まってアジャイルスクラムと言った様々な方法論が出ているし、使い勝手の良い開発ツールやライブラリだって次々と登場してくる。この数多くの選択肢からどれを使うか決めるために、例えば、Excelで機能比較一覧表を作って各々の評価を行い、検討委員会を開いて議論を行いつつ、各担当者間の意見調整を進め、試行を行った上で最終的な方針を一つにまとめる、なんて回りくどいことをしている間に、フットワークの軽い人ならそれぞれのやり方を一通り素早く試して方針を決めた挙げ句、さっさと次のステップに進んでいることだろう。

変化の少ない穏やかな時代(ほんのしばらく前のことのように思えるけど)なら、じっくり時間をかけて検討することに意義があったように思うものの、なんせ今はその議論をしている間に新しい技術やサービスが生まれるというスピード感溢れる時代なのだ。決定の先送りは大きな損失をもたらしかねない。時間をかけて100点満点を目指す前に、まずは60点の流れに素早く乗ってしまい、その流れの中で次の80点を目指した方が結果として得られるリターンは大きいかも知れない。知識もスキルも判断力も確かに必要だけど、スピードが無かったら台無しだと思う。