iPadは10分で飽きるのか?

マガジンアルクの2010年7月号を読んでいたら、山形浩生氏のエッセイにベトナムでのiPad事情が載っていた。今やアジアのような途上国でも携帯電話を持っている人は珍しく無く、その中でも特に裕福な人たちは高級機種を持ち歩いているらしい。ハノイでも電気屋の前にiPadの垂れ幕や箱が出ているのだが、ベトナム語電子書籍が出回っているわけではないし、本国でも品薄のiPadベトナムにまで出回っているのが怪しい。中国産のパチものかと思っていた山形氏がレストランで目にしたのは、小さな子供がiPadを持っている光景だった。

そしてそのご一行家のお子さま方3人は、4歳から7歳というところだが、 躾も何もあればこそ、傍若無人の極みでベビーシッターに付き添われてやりたい放題だったのだけれど、ぼくはかれらが手にしているものを見て目を疑った。そう、それはiPadだったのだ。それも1人1台ずつ。

マガジンアルク|アルク

貧しい人が少なくないベトナムでも、経済格差がものすごいから何ヶ月分かの給料に相当する値段のものでも平気で買い与えてしまう人たちがいるのだ。そんな人たちにとってiPadを子供に買い与えるくらいのことは、何でもないことなのかも知れない。

iPadを持って遊ぶ子供たちもそこそこ気に入っているようだが、当然のことながら電子ブックを読んだり、メールを読むなんてことはしないから、ただゲームで遊ぶだけ。ゲームとしてのiPadの需要が途上国でも存在するのか、でも電子ブックで本なんかを読まないでしょ?と山形氏が考えていたところで、子供たちはiPadに飽きてしまう。

そう思いつつ見ていると、ガキどもはすぐに飽きたようで、ベビーシッターに投げるようにしてiPadを渡して、店内をかけずりまわり始めた。まあ10分で飽きたということか。他の利用者はもう少し長続きするんだろうか。

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iPadは欲しいのだけど、本当に10分で飽きる程度のモノなのでしょうか。買った人に今度聞いてみよう。