頭の中をかき回せ

こんな考え方は好きだなぁ。学生時代にこんな研究室に入っていたら、きっと人生の役に立っていたことだろうと思う。自分の守備範囲外の方面に視野を広げることはとても大切なことだ。年を取るとどうしても一つの凝り固まった考え方に囚われることが多くなり、柔軟な考え方が出来なくなってしまうことが多い。自分の知識と経験で物事が手っ取り早く解決できるようになるというメリットは存在する反面、新しいものへの好奇心とか、未知なるものを貪欲に取り込む前向きな意識が薄れてしまうのだ。変化の激しい今の時代を生きていくためには、新しいものを毛嫌いすることなく吸収していく積極的な姿勢が必要だと思う。

うちの研究室では毎週1回,火曜日にゼミをやっているんですが,外部から講師を必ず呼んでいます。分野を問わず。あるときは看護師さんに,老人介護問題について話してもらう。床擦れの写真に全員びっくり。ほかにも,広告代理店にいる友人にマーケティング理論を話してもらったり,お坊さんに語ってもらったり。航空工学と何の関係があるのかっていうくらいですが,これが大事なんです。全然違うことをぐちゃぐちゃにやらせて頭の中をかき回す。みんな多感な年齢ですから,「あの時,こんな話を聞いたな」というのが,15年くらい先にきっと爆発しますよ。

「プリンタヘッドの暴れ,抑えました」――企業の問題解決をボランティアで請け負う | 日経 xTECH(クロステック)