ゆでガエルエンジニア

「ソフトウェア品質シンポジウム2008」の開催案内が出た。

最近、ソフトウェアの「品質」にかかわる事故・リコールを耳にすることが増えてきたと感じないでしょうか?今こそ“ソフトウェア品質に関する悩み”を解決するためのヒントやアイデアを共有し、強みに変えませんか?

ソフトウェア品質シンポジウム2008『まだ品質で悩んでいる』

昨年のシンポジウムではトヨタの役員の方が出てきて講演を行っていた。半分くらいは自社の宣伝のような内容で、自動車の制御やサービスにも多様なソフトウェアが必要であり、結論としてソフト開発が重要なのです、という展開だったけれど、あれはソフトのサプライヤを意識した発言ではないかと思う。

開発するソフトのソースコードが一億行を超えるなど興味深い話も多かったが、中でも自社のエンジニアを「ゆでガエル」と表現していたのが印象的だった。開発者は今日のやり方でソフトが出来ると思っている、だから現場は何も変える必要はないと思っている、会社の経営として必要なのはこのようなぬるま湯につかっているカエルたち(エンジニア)を救う事とのこと。さすがに少々刺激的な表現なのでニュースサイトには載っていないけれど、たぶん社内の開発者には檄を飛ばしているのだろう。でも変えるべきものを変える、変えてはいけないものを変えない、と判断するのは本来開発者の重要な仕事だよね。経営者に命令されてやるべき性質のものではないはずだ。さすがに大きな会社では難しいのかも知れないけれど。

「ソフトウエアの開発量は,急に増えると誰でも気付くが,実はゆっくりと増えると現場の人間は気付かないことが多い。このため先進的な開発手法に関しても,現場の人間は『今現在,開発が円滑に回っていているのに,なぜ導入する必要があるのか』と抵抗することもある。ここを説得するのがマネジメント層の役割」(重松氏)

【ソフト品質シンポ】トヨタ自動車の重松氏が登壇,「ソフトウエア開発の手法から学ぶべき点は多い」