卓上ロボット掃除機を組み立てた

大人の科学マガジン」Vol.33を買った。今回の付録は、卓上ロボット掃除機。小型とはいえ、なんとルンバもどきだ。ルンバを毎日使っている身としては、実際に試さねばなるまい。内容は完成品ではなく組み立て式のキットになっており、スイッチや歯車類を説明書に従って作っていくと、手のひらサイズの卓上ロボット掃除機が出来上がる。単三電池2本でモーター音を響かせつつ掃除をしていく様子はなかなか面白い。

値段が全く違うのでルンバと比較するのはフェアではないけれど、試しに比べてみるとこんな違いがある。

  • 卓上ロボット掃除機はモーター1個で動く
    ルンバの方には一体幾つのモーターが入っているのか知らないけれど(動作や本体の重さから見て1つではあるまい)、今回の卓上ロボット掃除機はモーターがたった一つしか入っていない。前進駆動、方向転換、掃除機の吸引を全て一つの動力伝達で担っており、その優れた機構は感心するばかりだ。半透明のボディを上から見ていると、ギアやバネの巧みな連携により方向転換する様子がよく分かり、その動作は感動的だ。
  • 掃除のインテリジェンスは無し
    電池で駆動しているけど電子回路は全く入っておらず、単にモーターを駆動するだけなのでルンバのような人工知能的な賢さはゼロだ。だから障害物を回避する賢さも無いし、汚れている箇所を何度も行き来する賢さもない。実際問題として、上記の機構的な動作がこのガジェットの売りなので、この割り切りは納得できる点だし、逆に言うとルンバの基本動作は実はそれだけシンプルなものなのだという事実に改めて気が付かされる。
  • 障害検出の原理は同じ
    内部的なところはともかく、障害検出の外部的な仕組みは同じであり、ボディ前面のセンサーが障害物に当たったことを検知して方向を切り替えている。検知後の実動作は異なるとは言え、検知自体の仕組みが同じなのは凄いと思う。無謀にも(?)垂直方向の検知も行うようになっていて「机の上から落ちない」仕組みにはなっているけれど、進行方向によっては段差を検知できずに落ちてしまうこともあるようだ。(要注意)

値段も安いし、作って面白いし、もちろん動かしても楽しめる。ルンバを買おうか悩んでいる人は試してみてはいかがだろうか?お勧めのガジェットだ。

卓上ロボット掃除機 (大人の科学マガジンシリーズ)

卓上ロボット掃除機 (大人の科学マガジンシリーズ)

大人の科学マガジン』は、学研教育出版が発行する付録つきのムック本です。 Vol.33には、手でつかめるサイズの卓上ロボット掃除機が付属します。1つのモーターで掃除と走行を行い、吸い取ったゴミは内蔵のダストボックスにためます。進行方向に障害物や段差があれば、センサーで感知して方向転換するとのこと。電源は単3形乾電池2本です。

ルンバのような「卓上ロボット掃除機」が付録に 『大人の科学マガジン vol.33』1/30発売 - はてなニュース