派生開発カンファレンス2010に参加

一昨日(6/18)は「派生開発カンファレンス2010」へ参加してきた。個々の講演内容は参加者のみに開示されているので、勝手に公開するのはダメというお達しが出ていたので、差し障りのない範囲で感想を中心に書き連ねてみる。

  1. 一昔前までは派生開発?XDDP?なんていうマイナーな存在の開発手法だったけど、発表の内容を見たり懇親会での話を聞くと、分野も業界も異なる企業で幅広く実践されているようでかなり普及してきたように思う。派生開発の方法論はXDDPに限らないし(この点は清水氏自身が強調していた)、これからも研究が進んで他の方法論が出てくるはずなので、しばらくは派生開発の流れから目が離せないだろう。
  2. 某社では派生開発のプロセスではXDDPを使用すること!という号令がかかっており、適用率は100%らしい。ここまで全社的に力を入れて取り組んでいる事例があるとは初めて知った。そんな会社と共に仕事をする開発者は否応なく派生開発のやり方を習得しておく必要があるわけで、やっぱり開発技術の流れを把握しておくことは大事だと改めて感じた。
  3. XDDPではExcelのような表形式を使った設計資料(トレーサビリティマトリックス等)が多いのだけど、発表時例を見ていると個々の作業を軽減出来るようなツールを自前で作って、作業負荷を上手く軽減出来る工夫をしているところが多かった。昔、汎用ツールであるExcelで行われていた障害管理がtracredmineを始めとするBTSに取って代わられたように、この分野でもいずれ派生開発に特化した形のツールがサポートしてくれるのではないだろうか。(そうなることを期待したい)

各講演に対して会場からの質問が非常に多く、参加者の関心の高さが伺えた。開発の現場では、それだけ派生開発に対するノウハウが不足していると言うことなのだろうか。清水氏の本を読んで勉強するのは必須だけど、この手のイベントに実際に足を運んで会場の空気を感じることはもっと重要だと実感した一日だった。

「派生開発」を成功させるプロセス改善の技術と極意

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