情報が無いから不安になる

開発プロジェクトの現場では可能な限り更新情報を集めて、その日のまとめをTracWikiに載せるようにしている。メールで文章を流しても良いのだけど、プロジェクトへ直接的に関わらない人も「必要なら見ておいて」というスタンスなので、誰でも参照できる社内のWebに載せる方が良い。また、個々のメールを転送すると、あとで参照しにくい(URLで一意に指定できない)ので、やっぱりWebの方がベターだ。

なぜ、そんな情報のまとめが必要になるのか?

リーダの元には毎日様々な情報(例えば、障害に関する最新情報)が集まってくるものだが、残念ながらそこで終わってしまうケースが多い。確かに、リーダが状況を把握するという意味では充分なのだけど、そこで自己満足して情報が止まってしまい、他のメンバまで回ってこないのだ。

メンバとしてはそんな最新情報が降りてこないのは実に不安なものだ。自分の作業のことは分かっているけれど、他のメンバはどんな状況なのだろうか?プロジェクト全体はどんな状態にあり、自分の位置付けはどこにあるのだろうか?今起こっている問題は何であり、自分はどんな関係にあるのだろうか?そんな不安を払拭するためにも、リーダによる積極的な情報共有が必要となる。メンバ全員が同じ最新情報を共有することにより、その不安感は大きく減少するものなのだ。

例えば、(こんな例えは少々不適切かも知れないけれど)台風や地震のような災害時に最も求められるものの一つは、情報だと思う。テレビやラジオから流れる情報を頼りに、自分が今どんな状況下に置かれているか分かることで落ち着くことが少なくない。もちろん、その情報を知って直ぐに避難をすることが有るかも知れないけれど、たとえ何もしない場合でも、自分の周囲の状況が分かっただけでも落ち着くように思う。

情報を知ったからと言って物事が直ぐに改善するとは限らない。でも、常に最新情報を意識しているメンバのアクションは素早く、しかも適切だし、結果的にプロジェクトの成否にも関わるような気がする。そんなわけで、リーダの立場としては全ての情報を積極的に回すようにしている。