レールを敷く人、レールに乗る人

今日から仕事。新年の挨拶もそこそこに、今後の作業方針について打合せを行う。昨年からの宿題は残っているし、未解決の課題も残っている。しかし、それは順次片付けるものとして、新しいプロジェクトも別途始めていかなければならない。メリーゴーランドのように同じ所をグルグルと回っているわけにはいかないのだ。あれをやりたい、これはやるべき、それは是非とも必要等々、新規案件のネタを次々と出す。最近はこんな形で提案をすることが多い。もちろん、組織として顧客のニーズや要望を吸い上げるための仕組みは有るけれど、開発者として手持ちの材料を使って何ができるのか、と言った提案も同じように重要だ。

しかし、周囲を見る限り、目標や方針が決まればそれに従って仕事を進められる人は多いものの、どのような方向に進むべきか明確にビジョンを示せる人は少ないようだ。見方を変えれば、一部の人が敷いたレールの上を、他の人たちは乗っているに過ぎないわけで、多数の人の雇用は少数の人によって確保されているとも言えるかも知れない。(少々大げさだけど)

この場合、方向性の決まった仕事をアウトソースしたりオフショアに出すことは可能だが、方向を決めるような仕事を社外に出すことはまず不可能だ。そのような状況の中、社員に求められる仕事の性質というものも、自然と後者の方へシフトしているような気がしてならない。昔のような「作れば売れる」時代とは求められる仕事の性質が変わってきているのだ。自ら提案を行い、会社や周囲の人をうまく巻き込んで、自分の思い描く方向へ進めていくことが重要だと思う。