その仕様書、穴だらけ

ソフトウェア仕様書レビューに参加。事前配付された資料に目を通しておいたので、質問が幾つか出てくるのは当たり前。これは本来のレビューの目的だから問題ない。しかしながら、実際にレビューが始まると「仕様書に書かれていないこと」を補足説明と称して説明し始めるのでややこしい。曰く、

「この仕様書を補足すると、...(以下、説明が続く)」
「この仕様が必要になった背景は、...(以下、説明が続く)」
「この仕様変更の理由は、...(以下、説明が続く)」

等々。そんな発言を聞いたら、こんな質問が出てくるのは当然だろう。

私:「説明の内容は分かるが、なぜ仕様書に記載されていないのだ?」
担当者:「…」

仕様書は、それ自体で完結すべき性質のものだと思う。口頭で補足が必要になった時点で、仕様書としては破綻している気がしてならない。他の資料が必要なら参照が必要な旨を記載すべきだし、仕様を理解するのに背景事情が必要なら、それも書くべきだ。仕様を理解するための情報が少なくて困ることはあるけれど、情報が多すぎて困ることはあり得ないはず。資料に対する説明が別途必要になるのなら、それは仕様書ではないと思う。