夏の終わりに納期を憂う

8月も今日でお終い。子供の頃の8月31日なんて、手つかず状態で積み上げられた夏休みの宿題に泣きそうだった記憶しかないので、当然のことながらあまり良い思い出はない。8/31なんて無くなってしまえと思ったのは私だけではあるまい。締め切り等とは無縁ののんびりした生活を送りたいものだ。

...とは言うものの、ソフトウェア開発の現場では1年中納期に追われている状態なので、もしかすると事態はかえって悪化しているのかも知れない。デッドラインが1週間程度遅れたところで社会的影響を及ぼすようなものを作っている訳ではないし、会社の業績に深刻な影響が出る訳でもないし、もっとゆっくり考えましょうよ、と言ってみたい気もするが、開発のプロフェッショナルなら納期通りに仕上げて当然という美意識(?)も有るので、追い込み目指して頑張るはめになるのですね。その為のささやかなTips。

  • 重要な機能こそ早期に完成させる
    納期直前になって重要な根幹機能にバグが残っているのは、失敗プロジェクトの証拠。逆に言うと、重要な機能から順番に完成させるべきであり、納期直前のバグはいざとなったら次バージョン対応とか運用でカバー等の対策で逃げられる軽度のものが望ましい。
  • 徹夜は無駄
    バグが取れないからと言って徹夜するのは逆効果。バグを修正したいが原因が分からない為にアレコレと試して結局徹夜した、というプロジェクトを何度か見てきたが、夜中に原因が分かって朝までに直ったという事例は皆無だった。日没時点で諦めムードが漂うバグは、そもそも原因の根っこが非常に深いものなのだ。

納期があるから頑張ることが出来る。しかし、デッドラインを上手くクリアする方法を知らないと、それはデスマーチを歩んでいる証拠という気がする。