開発環境の逆転現象
ソフトウェア開発を行う企業の規模は様々だけど、大きな会社と小さな会社(特にIT系のベンチャー企業)で異なるのは、開発環境ではないだろうか?よく見聞きする事例として、こんなものが有る。
- 大企業:一昔前のパソコンと小さなモニタという貧相な開発環境を使っている。固定資産の関係や社内規定のルールが厳しいため新しい環境には直ぐに買い換えられず、買い替えの要望を出すと「贅沢を言うな」「経費の無駄使い」と怒られる。
- ベンチャー企業:常に最新のパソコンと大型液晶モニタが社員に与えられており、開発の作業効率が高い。パソコンのスペックに五月蝿い開発者も多いため、その点に配慮した導入も考慮されている。
- 大企業:ノートパソコンの社外持ち出しが禁止されているため、社外での打ち合わせ時にはノートとペンが欠かせない。また、自宅への持ち帰りもご法度なので、家で仕事をすることが出来ない。
- ベンチャー企業:最新の携帯用パソコンが用意されており、社外はもちろん自宅へ持ち帰って引き続き仕事が出来る。
- 大企業:Skypeやチャットなど指定ソフト以外のインストールは一切禁止。このため、Skypeを使えばタダで出来るオフショアとの打ち合わせも、わざわざ高価な回線を使っている。
- 大企業:ネットワーク環境の制約が厳しく、買ってきたばかりのパソコンを繋げるには申請書の提出が必要だったり、プロキシでのフィルタリングも厳しいため社外へssh接続ができなかったりする。もちろん社外から社内のファイルサーバへのアクセスなど論外。設定変更の要望を出しても「セキュリティ確保のため」いつも却下される。
ベンチャー企業ならある程度自由に出来ることも、会社の規模が大きくなるにつれて社員を束縛(監視)するための仕組みが増え窮屈になっていくようだ。もちろん、組織としての規律や安全性を求める以上、何らかの制限が出てくるのは仕方ないとは言え、ここまで差が出てくると開発者自身のモチベーション、作業意欲や効率にも影響してくるような気がする。自分の開発環境にストレスを覚える開発者は少なくないようだけど、貴方の環境はいかがだろうか?