踊るオフショア開発

最近、オフショア開発の火消しに回っている。初めて使う協力会社だし、しかもオフショアなので、当然のことながらリスクが高い項目として開発当初に指摘しておいた。いくらブリッジエンジニアが社内に駐在するとは言え、抜本的な解決には程遠い。こんな状況になることは明らかだったのにね。今さら「どうなっているんだ」なんて言わないで欲しい。事の顛末は下記の通り。

  1. 開発費の安いオフショアに開発を出したい。(会社としてオフショア開発の実績を作るのが目的)
  2. 本来なら自社の開発プロセスを理解してもらうために、派生開発などを委託して徐々に慣れてもらうべきところだが、既存のプロジェクトはまともな資料が残っていないし、スパゲッティコードなので外部には出せない。
  3. 仕方なく新規プロジェクトの開発を依頼することになる。不安視する現場を、会社側が「開発コストが安い」と押し切る。
  4. オフショアチームはやる気満々で着手する。
  5. しかし、今まで積み上げてきた歴史的な仕様とか暗黙の仕様はたくさん有るし、業界独自の決まり事もたくさんある。そんな事情を知らないオフショアは、とんでもないモノを作って納品してくる。

この結末は一体どうなることやら。納期を守るために頑張るのは日本人の得意技だが、今度ばかりはそれも難しそうだ。技術も現場も知らない管理者が物事を決めると、ろくな事にならないような気がする。