受け身体質は損をする

開発の現場にいるとだんだんと知恵が付いてくるもので、自分に降りかかってきそうな火の粉に対する予知能力が少しずつ発達したりする。会社への不信感とか、プロジェクトリーダへの恨みとか、理由はいろいろだろうけど、自分からの積極的な関与を行わないことで、余分な荷物を背負わないように用心深く逃げ回っているように見える。確かに組織の中で何か提案すると「言い出しっぺがやれ」と言われることは多く、結局何も提案せず動かないのが処世術としては「賢い」というケースがありがちだ。

しかしながら、いつも「貧乏くじを引かずに済んだ」と喜んでいられる状況ばかりとは限らないし、そもそも自分をそのような状況に置くことで得られるリターンを享受しないのは、少々勿体ない話だと思う。会社勤めのメリットの一つは(言葉は少々悪いが)「他人のお金で失敗出来る」という点なのだ。自分のお金を出して失敗したら目も当てられないが、会社で失敗したところで「自分の実力が足りませんでした」「これを反省材料に次回は頑張ります」と謝れば済む話なのだ。

もちろん短期的には評価が下がるとか出世に響くとか(今時、そんなことを考えている人は多いのだろうか?)デメリットは有るにしても、経験を積むのはお金では買えないことだし、他では代替の効かない貴重な財産だと思う。機会があるのなら出来るだけ手を挙げて挑戦しておくと、得られるものが多く長い目で見れば結局得をするように思う。成功経験はもちろん好ましいけれど、早いうちに失敗の経験を重ねておくのも悪くない。昨今の閉塞的な社会情勢の中では、むしろ失敗しつつも果敢にチャレンジを行う人の方が良い評価が得られることも珍しくない。その場限りの打算的な判断ではなく、未来の自分の成長に繋がるかといった前向きな姿勢が考え方が必要だと思う。

主体性がなく受け身な人間は「絶対に成長しない」
「主体性がない、受け身である」というネガティブ特性は、他人の考えや指示、命令を鵜呑みにし、その通りにしか行動しない、または行動できないことを意味する。

評価を高める仕事術(6)主体性がなく、受け身な人がプロジェクトを壊す | 日経 xTECH(クロステック)



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