PMP受験体験記〜セミナー編

PMP受験資格として、35PDU(35時間)の研修を受講する必要がある。eラーニングで手っ取り早く済ませて数字を稼いでも良かったのだけど、どのような人がPMPを受験するのか気になったので、一般のセミナを受講してみることにした。選んだセミナは、翔泳社が開催しているもので、3日間に渡って行われるものだ。(但し、実際に受講したのは数年前)

会場は広くて立派だったけど、受講者は10名足らずと意外に少なかった。翔泳社独自のテキストに沿って説明が行われるもので、複数の講師の方が交代で壇上に上がっていた。講師はもちろん全員がPMP資格を持っていたけれど、話の上手さは関係ないようで、テキストの内容を噛み砕いて実に滑らかな説明をする方がいる一方で、受講生の居眠りを誘うかのようにテキストを棒読みする方もいた。複数の講師が担当するので仕方ないとは言え、少々当たり外れがあるようだ。

テキストの方は、PMBOKの知識を集約した内容でよく出来ており、この資料は受験直前まで参考資料として役立つことになった。PMBOKの本家の書籍である「プロジェクトマネジメント知識体系ガイド(PMBOKガイド)」は読む気が失せる百科事典の様なものだが、これは困ったときのリファレンスとして使うものであって、いきなり1ページ目から読み始めたら、いつまで経っても読了できないし知識も身につかないだろう。それよりは、エッセンスをまとめた簡潔な書籍でPMBOKの骨格を理解する方が良いと思う。

初日の講座終了後に簡単な懇親会が行われ、講師の方はもちろん受講生の方とも話を出来たのは良い経験だった。意外なほどにIT業界の方は少なく、なぜか製薬会社の方が多かった。これが普遍的な傾向なのか否か見当がつかないけれど、業界の垣根を超えて同じ勉強をして同じ資格取得を目指すのは不思議な縁だと感じた。もしかすると、昔はIT業界の人がもっと多かったのかも知れない。

演習を挟みつつ3日間の講義を受講し、21PDU獲得の証明書も貰ってセミナは修了した。3日間も拘束されるのは大変だが、必須なのだから仕方ない。高価なセミナから安価なものまで様々なセミナが存在するけれど、費用対効果という意味では悪くない内容だった。帰り道に受講証明書を眺めながら一人で充実感に浸っていたものの、実はこの証明書が後になって役立つことになるとは、この時はまだ知らないのであった。

プロジェクトマネジメント知識体系ガイド(PMBOKガイド)第5版 (A Guide to the Project Management Body of Knowledge)

プロジェクトマネジメント知識体系ガイド(PMBOKガイド)第5版 (A Guide to the Project Management Body of Knowledge)