ET2012に参加した

先週はパシフィコ横浜で開催されていたEmbedded Technology 2012(ET2012)へ参加してきた。

不景気な世の中だけど、会場は来場者が多くてかなり混み合っていた。もっとも、スーツ姿の人の比率が高くて、(これは偏見だと思うけど)浮かない顔つきの人も少なくなかったように感じた。展示会に来ることで、抱えている問題がどの程度解消できるのか聞いてみたいところだけど、このような展示会は、出来れば前向きなビジネス展開の場として活かしたいものだと思う。

会場では興味ある展示を片っ端から見て回り、ベンダーブースにて開発ツールのバージョンアップ予定や新機能の詳細を聞いてみたり、新発表されていた静的解析ツールの「新機能」が従来の他のツールとどう違うのか突っ込みを入れてみたり、単体テストの自動生成ツールが何を対象にどの程度の規模まで実用に耐えうるのか聞いてみたり、なかなか楽しめた。

単に情報を得るだけならネットで公開されている会場レポートでも足りるのだけど、こうやって自分で会場に足を運ぶメリットは聞きたいことを担当者に直接尋ねることが出来る点だと思う。担当者と話をしている中で「大々的にアピールしているけど、実は...」といった類の内容が出てくると、話はいよいよ面白くなってくる。何処の世界も本音と建て前を上手く使い分けているわけだ。

なお、(これまた偏見だと思うけど)大手企業の展示内容は既知のものが多い上に、技術的にも洗練され過ぎていてあまり面白くない。むしろ、既存の市場に殴り込みをかけるべく全く新しい切り口で作り上げて来たシステムとか、小さな会社が説明員一人で出しているようなブースの方が、内容的にはずっと面白いものが多かったように思う。

話の中で「技術的には引き合いが多数ある」ものの、「ビジネスはまだこれから」という返事が返ってくると大丈夫なのか?と心配になってしまうけど、説明している人は実に楽しそうな表情をしていた。こんな人達がモノづくりの現場にいるような組織なら心配は不要なのだろう。今回は関西や東北の小さな企業がグループとして出展しており、会社名や内容を初めて聞くものが多く、なかなか勉強になった。

業界の動向を肌で感じとることが出来たり、顔見知りの営業の方に最近の状況を聞いてみたり、ばったり会場で会った知人に近況を聞いてみたり、得られるものが多く個人的に満足出来る展示会だった。