最近の開発現場はギャグとしか思えない

知人とコソコソと世間話。最近の開発現場は面白いことが多過ぎるという点で意見が一致してしまう。その一例。

  • 人の入れ替わりが激しくて技術やノウハウが蓄積しない。忙しくなるとスキルよりも経験よりも頭数を揃えることを主目的にやたらと人を集めるものの、プロジェクトが終わると直ぐさま関係を切ってしまうので継続的な蓄積が何も残らない。
  • コンプライアンスの掛け声の下、関係者以外にも情報が見えてしまうホワイトボードやRedmineによる情報共有はご法度。セキュリティ対策も厳しくなる一方なので、ソフトをダウンロードしてパソコンに入れるだけで、正義感の塊のような監視委員から直ぐさま電話がかかってくる。
  • 行き当たりばったりの対策を取り続けているので、何か問題が有ってもブレーンストーミングで出てきたようなアイデア案ばかりが続く。根本原因を探ることをしないし、そもそもそんな追求を行うスキルすら無い。
  • 人月単価に惹かれてオフショアに仕事を出すものの、今まで「従来通り」という暗黙知に頼った開発ばかりを続けてきた開発者にまともな仕様書が書ける訳がなく、出てくるのは右肩上がりのバグ曲線しか無い。
  • 成果主義の下、自分の経験を隣の人に共有して組織としての品質を上げる努力が放棄されている。このため、同じようなバグが、人を変え時間を越えて何度も何度も繰り返し発生するものの、他人の失点は自分の得点に繋がるので誰も何も言わない。
  • 売上至上主義なので、生産性や開発効率の向上に繋がる施策はご法度。スキルアップした開発者では売上が低下してしまうので、むやみに作業効率を上げて売上を落とさないようにという通達が出回る。

昔は良かった等と言い出すと馬鹿にされそうだけど、少なくとも上記の点に関して言えば、今よりはマトモなことが多かったように思う。今の時代、日本の会社が元気を失っていくのも、開発現場が疲弊する一方なのも、その原因は何処か似通った点があるように思っている。